はじめまして。表現学科の「編集表現コース」を担当する野村浩子です。ブログデビューにつき、まずは自己紹介から。私は日本経済新聞のグループ会社で、雑誌の編集者?記者を四半世紀つとめ、この春から淑徳大学の専任教員となりました。働く女性向けの月刊誌『日経WOMAN』の編集に10年ほど携り、その後、日本経済新聞で「女性と仕事」などをテーマに記事執筆を手がけました。「働くこと」について、何千人もの人にインタビューをしてきた経験をもとに、学生とともに考え、そして面白いメディアを創っていきたいと考えています。
さて、堅苦しい話はさておき。6月22日、いよいよ第1回のオープンキャンパスを迎えました。私は朝10時から表現学科について学科長として説明。その後、演劇や創作表現の授業、また渡辺徹先生や石井ふく子先生など多彩な教授陣による授業を紹介しました。演劇では、学生が二人一組で演じる現代版ロミオとジュリエットや、「喜怒哀楽」から一つの感情を選んで演じる即興劇の動画を見てもらいました。
続いて、「編集表現」の模擬授業を行いました。今日は「自分マガジンをつくろう~あなたもコピーライターに」がテーマです。もしも自分を紹介する冊子をつくるとしたら、どんなキャッチコピーをつけるか――。高校生にコピーライターに挑戦してもらいます。まずは、プロのコピーを学んで、「コピー脳」を育むことから。
「ぶらぼうにうまい」(オレンジジュースの宣伝コピー)
「プリンはひとを、可愛くする。」(プリンの宣伝コピー)
何だか面白いコピーですね。でも、ちょっとアレ?っと思いませんか。そう、「ぶらぼう」ではなくて「べらぼう」のはず。「プリンは~可愛くする」って、いつの間にかプリンを人に例えています。そんなアレ?という意外性が、引っ掛かりを生んで眼にとまり、心に響き、そして新鮮な印象を与えるのです。このあたりから、高校生がだんだん身を乗り出してきました。
歴史に残る広告の名コピーからも、学ぶところ大です。
「不思議、大好き。」
「ゆれる、まなざし」
「君のひとみは10000ボルト」
80年代、90年代の名コピーに、今度は同席したご父兄の顔が明るくなりました。コピー解説をするうちに、ついつい「君のひとみは10000万ボルト? 地上におりた最後の天使――」と、CMソングまで披露してしまいました(ただし歌は下手、カラオケも苦手です)。
さて、コピー脳になったところで、いよいよ高校生自らコピーライティングに挑みます。「自分の強みはなに?」「自分を例えるなら?」、自己分析シートに記入をした後、自分自身にキャッチコピーをつけます。生徒はしばし、うなっていましたが、授業を終えるころには素晴らしいコピーが次々誕生(写真下)。その時間、わずか15分! みんな才能ありますねえ、感心しました。
最後にコピーセンスを磨く3つのヒントを伝授(これは秘密です)。受講生は「今日から実践します!」と笑顔で教室を後にしました。