歴史学科2学年で開講される日本中世史では、先日、鎌倉へフィールドワークへ行きました。
いつものように、事前に鎌倉の歴史や寺社、史跡について、調べた上で出かけます。
訪れたのは、扇ガ谷と呼ばれる地域です。
鎌倉駅から徒歩10分ほどの寿福寺に集合。
寿福寺は、鎌倉五山の一つで、源頼朝が最初に居を構えようとしたという場所にあります。
少しどきどきしながら裏の墓地へ入ると、「やぐら」と呼ばれる岩窟が見えてきます。
奥には、北条政子や源実朝の墓と伝わる五輪塔もあります。
寿福寺の隣にある英勝寺は、扇谷上杉氏の家臣である太田道灌の邸宅跡とされ、
線路を隔てた道沿いには、扇谷上杉氏の屋敷跡という石標が立っています。
ここからは、鎌倉時代の様子を伝えるという浄光明寺敷地絵図を手に、
鎌倉時代の道や町並み、浄光明寺境内の様子と現在を比べながら歩きます。
地蔵院と旧参道、冷泉為相の墓、経塚から発掘されたという甕、やぐらなど、
見所は盛りだくさん。
この日は、収蔵庫の阿弥陀三尊像や地蔵菩薩像も拝観できました。
浄光明寺を出て、相馬師常の墓があるという「やぐら」や、岩船地蔵堂を通って海蔵寺へ。
門前にある鎌倉十井の一つ、底脱ノ井や、弘法大師が掘ったとされる十六ノ井があります。
少し戻って、化粧逆(けわいざか)の切通を登り、源氏山公園へ向かいます。
この化粧坂は、新田義貞の鎌倉攻め本隊が戦ったというところです。
1980年に、源頼朝の鎌倉入り800年を記念して建てられた頼朝像の前で記念写真を撮って、
観光客で賑わう銭洗弁財天で一端、解散。
このあとは、各グループで希望する史跡をまわりました。
楽しみながら歴史を学ぶことで興味もわき、さらに調べてみたいことも出てきたようです。